No.1727, No.1726, No.1725, No.1724, No.1723, No.1722, No.1721[7件]
リュウ
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RED アダハルSS double
お化け屋敷だぁ、とハルは思った。古びた廃れた館。蜘蛛の巣だらけ、ガラスは割れ、まあ一言で言えば、人間は住んでないだろうなぁ。
隣を見ると、ヨシミは青い顔。アレ?お化け屋敷とか苦手だったっけ?って聞いてみたら「小動物がいるじゃないですか!」って、まあ、そうかも。こうもりとかいそうだし。でもハル、こうもり見たことないから見てみたいなあ。
「ハルさん、今回のトランスは催眠と思念のトランスらしいっすよ。ライバルですね」
ライバル、ねえ。特に興味も湧かない。ただ今回こそは、ちゃんと寝ないで任務をこなしたい。
そう、ハルはいつも気がついたら本部の中、ベッドに寝かされている。みんな「マリが催眠で」「別人みたいで」なんてゆーけど、記憶なんて一切ないし、ハルはどこでも寝てしまう。きっと任務もいつも寝てしまってるんだ。相方のヨシミが優秀だから、自分は首切られてないんだろうな、といつも思っている。
行きますよ、と先陣切るヨシミについて、ハルも館へ入った。
ぐらり、と頭が突然揺れた。大地震でも来たのかと思った。地震が来たら隠れなければ、でもどこに?周りを見渡すが、暗くてよく見えない。……その上、地震は一瞬で終わった。
「ねえヨシミ、いま地震あったね」
いるはずの相方に声をかけたが、返答がない。段々と闇夜に慣れてきた目でも、ヨシミの姿は見えなかった。……保護官をひとりにするのは危険だ。そう思ってあちこち部屋を探したが、ヨシミの姿はついに見えなかった。
「ヨシミ〜、こうもりいないから出てきてよ。離れるのはヤバいってばぁ」
割と大きな声で呼んでも反応ひとつない。困った。とりあえず、自分一人でも捜査できるところはしておこう。目覚ましに、自分に電流を走らせた。……一人なのに寝てしまってはまずい。全身を駆け巡った電流に、いてっ、と目が覚めた。ヨシミがいない間、寝てはいけないチャレンジしなきゃいけないのか。……ユーチューバーにでもなろうかな、とふざけながら色んな部屋を見ていく。
どこも薄暗く、奥へ行くほど埃っぽい。だが、噂を聞いて色んな人が訪れたのか、足跡はたくさんついている。……不自然に途中でなくなっている足跡もある。
トランス、催眠とサイコメトリーだっけ。ってことは、もうハルの思惑にも気づかれてるのか。ならしっぽを出さないのも仕方ない。本体さえ見つけられれば、とりあえず痺れさせて捕まえられるんだけど……。
と、足元に何かがぶつかった。思わず癖で「ごめん」と声が出た。視線よりも下になにかがいる。物?いや、動いている。……小さい子供だ、と判断して、「ごめんね、立てる?」と手を差し出した。が、子供は下を向いたままだ。
「……立てない」
「どこか怪我した?ハル、絆創膏くらいしかもってないんだけど、擦りむいたならこれ使う?」
「……いらない」
「うーん。機嫌損ねた?ごめんね、仕事できてるから集中してたの。許してくれる?」
「……許さない」
「うーん、そっかあ。でもこんなところにいるのは危ないから、一回一緒にお外出よっか……」
「許さないよ、俺は」
「え」
おかしいな。なんだか聞き覚えのある声だった。子供の可愛らしい声ではなくて。それはまるで……。
ハルの声の、ような。
いや、慌てなくていい。今日だって、ちゃんとヨシミから情報をもらってきた。確か、トランスは……。
……?
トランスってなんだ?
ヨシミってなんだ?
……あれ、何かおかしい。
何も思い出せない……??
……自分は、誰だ?
「ナナシ」
びく、と体が反応した。呼ばれた、と反射的に思ったのだ。子供が立ち上がった。その紫色に光る両目は、まっすぐこちらを見据えている。睨むように。
「俺は許さない、俺をナナシと呼んだ人間を。名前を付けなかった人間を。……そうだろう、ナナシ」
「……俺はナナシっていうの?」
「そう呼ばれてたんだよ。忘れたの」
「……覚えてる、気が、する」
なんだろう、息が苦しい。頭が熱くなっている。反射的に腕が動くが、その腕が何をしてくれるのかわからなくて止まる。
「俺は捨てられた。その先の教会で名前を貰えなかった。奇病だから、気持ち悪いから、だからナナシだっただろ」
ぱ、と目の前が変わる。たくさんの幼い子供たちとシスター。教会だ。ああ、覚えている。牧師様のお言葉を静かに聞く。賛美歌を歌う。そして一人ずつ、今週できたことをシスターに報告し、褒められて、祈りの間を出ていくのだ。
気がつけば俺は並んでいた。今週は何を頑張ったんだっけ。そうだ、今週は……いつも眠くなるけれど、一日だけ寝ないでお話を聞いたのだ。誇りだった。
「さあナナシ、あなたが今週頑張ったことはなんですか」
「はいシスター、俺は一日、寝ないで牧師様のお話を聞きました」
よくできましたね、とみんなと同じように言われると思っていた。だが、シスターは大きくため息をついただけだった。
「ナナシ、よりもヤクナシ、のほうがよかったかしら。神の慈悲がなければ、貴方なんてとっくに捨てられているのに」
行ってよろしい、と言われて歩く。褒められなどしなかった。ショックではなかったが、どうして褒められなかったのか、ほんの少し悲しくなった。
教会を出ると、元通り薄暗い館にいた。だが、先程とは様子が違う。あらゆる場所に鏡がある。落ちている手鏡、立てかけられた姿見、様々な鏡に見られている気分になって、少し吐きそうになってきた。
「なあナナシ、眠たくないか」
姿見から声がした。映っているのは自分の姿だし、声も自分のものだ。思わず、小さく「あー」と声を出して確認したが、やっぱり自分の声だ。
「……眠たいよな、眠たいんだよな、いつも。大事な時に眠たい、大事な時に役立たずだ」
落ちた手鏡から声が飛んできた。……言われてみると、だんだん眠たくなってきていることが分かる。
「どうせ治らない病気でしょ。じゃあもう……ずーっと眠るってのはどう?」
壁にかけられた、一際大きな鏡が言った。見れば、俺が微笑んでいる。
「お前は捨てられて、教会でもお荷物で、だから追い出されたんだよ、能力なんて気味悪いしね」
「いつも寝てばっかりで仕事は相棒任せ、役に立ってるの?」
「お前はいまでもナナシのヤクナシだよ、ねえ」
「一緒に寝ない?眠たくなってきたよ。ここで眠れば、きっと幸せな夢が見れるよ」
視界が変わる。一面の白い花畑。確かに。
ここで寝たい……。
「そうだよナナシ」
「おやすみナナシ」
「そう……永遠におやすみ、ナナシ」
俺の声がする。そうだね、ここで寝るのはとても魅力的だね。
ごろん、と花畑に横になった。天井の鏡の中の自分は微笑んでいる。一緒に寝よう、と囁いてくる。……俺はうん、と頷いた。
「……そうだね、一緒に寝よう、ナナシ。……ハルと一緒にね」
「!?」
鏡の中の自分が目を見開いた。
目が合った。……「これ」がトランスか。
「覚えてるよ、ナナシって呼ばれていたこと。ヤクナシって言われたこと。でもね、REDで名前、貰ったんだ。だから……キミにもあげるよ、同じ名前。……マリハルトキ。だから、ハル、一緒に寝よう、おいで」
ふ、と場面が変わる。ハルの目の前には、息荒く床に手を着く青年型の、バケモノ。ケモノのような毛を逆立てて、爪をむき、こちらを見つめている目は「信じられない」とでも言いたげだ。
「なんでだ!トラウマじゃないのか、お前は!なんで、どうして、催眠にかかっていたのに」
「だって、ハルはもうハルだもん。あんなの忘れた。それに」
にや、と自分の口角があがるのがわかった。……ああ、眠たいなぁ。意識が遠くなっていく。
「催眠をかけている時は、催眠をかけられているのだ、ってな……さあ」
【おやすみ、俺の愛しい子】
「……さん、ハルさん」
呼び声に、ハッ、と目を覚ます。薄暗い空。夜だ。ぼんやりとした視界。誰か。安心する声。相棒。
「……ヨシミ、おはよ。ハル、もしかしてまた寝ちゃってた?」
「……どこまで覚えてます?」
「ヨシミがこうもり怖がってたとこ」
「……じゃあもう、それでいいっす。帰りましょう」
「え。もうおわったの?ヨシミすごくない?」
「……。……まあ、他の隊も来てますからねえ」
煮え切らない返事をするヨシミに首をかしげながら、ハルはその後を着いていく。
「……ヨシミ」
呼ぶと、くるりと振り返る相棒の姿。
「なんっすか?ハルさん」
名前を呼ばれる。……うん、よくわかんないけど、満足した。
「あーあ。報告書書くの、やだなあ」
「俺が八割やるんですけどね!?」
「ねむた〜い」
「あんなに寝てたのに!」
相棒と帰路に着く。
結局今回も何もしなかったなあ、と思いながらも、誰かがトランスを確保したならそれでいいか、と思う。
……だけど、なんだか今日は酷く疲れていて。
「……ヨシミ、ごめん」
「ハルさん?」
「おやすみ……」
「ハルさーん!」
名前を呼ぶ心地よい声に、ハルは眠りに落ちていった。畳む 1年以上前(木 00:21:25) SS
お化け屋敷だぁ、とハルは思った。古びた廃れた館。蜘蛛の巣だらけ、ガラスは割れ、まあ一言で言えば、人間は住んでないだろうなぁ。
隣を見ると、ヨシミは青い顔。アレ?お化け屋敷とか苦手だったっけ?って聞いてみたら「小動物がいるじゃないですか!」って、まあ、そうかも。こうもりとかいそうだし。でもハル、こうもり見たことないから見てみたいなあ。
「ハルさん、今回のトランスは催眠と思念のトランスらしいっすよ。ライバルですね」
ライバル、ねえ。特に興味も湧かない。ただ今回こそは、ちゃんと寝ないで任務をこなしたい。
そう、ハルはいつも気がついたら本部の中、ベッドに寝かされている。みんな「マリが催眠で」「別人みたいで」なんてゆーけど、記憶なんて一切ないし、ハルはどこでも寝てしまう。きっと任務もいつも寝てしまってるんだ。相方のヨシミが優秀だから、自分は首切られてないんだろうな、といつも思っている。
行きますよ、と先陣切るヨシミについて、ハルも館へ入った。
ぐらり、と頭が突然揺れた。大地震でも来たのかと思った。地震が来たら隠れなければ、でもどこに?周りを見渡すが、暗くてよく見えない。……その上、地震は一瞬で終わった。
「ねえヨシミ、いま地震あったね」
いるはずの相方に声をかけたが、返答がない。段々と闇夜に慣れてきた目でも、ヨシミの姿は見えなかった。……保護官をひとりにするのは危険だ。そう思ってあちこち部屋を探したが、ヨシミの姿はついに見えなかった。
「ヨシミ〜、こうもりいないから出てきてよ。離れるのはヤバいってばぁ」
割と大きな声で呼んでも反応ひとつない。困った。とりあえず、自分一人でも捜査できるところはしておこう。目覚ましに、自分に電流を走らせた。……一人なのに寝てしまってはまずい。全身を駆け巡った電流に、いてっ、と目が覚めた。ヨシミがいない間、寝てはいけないチャレンジしなきゃいけないのか。……ユーチューバーにでもなろうかな、とふざけながら色んな部屋を見ていく。
どこも薄暗く、奥へ行くほど埃っぽい。だが、噂を聞いて色んな人が訪れたのか、足跡はたくさんついている。……不自然に途中でなくなっている足跡もある。
トランス、催眠とサイコメトリーだっけ。ってことは、もうハルの思惑にも気づかれてるのか。ならしっぽを出さないのも仕方ない。本体さえ見つけられれば、とりあえず痺れさせて捕まえられるんだけど……。
と、足元に何かがぶつかった。思わず癖で「ごめん」と声が出た。視線よりも下になにかがいる。物?いや、動いている。……小さい子供だ、と判断して、「ごめんね、立てる?」と手を差し出した。が、子供は下を向いたままだ。
「……立てない」
「どこか怪我した?ハル、絆創膏くらいしかもってないんだけど、擦りむいたならこれ使う?」
「……いらない」
「うーん。機嫌損ねた?ごめんね、仕事できてるから集中してたの。許してくれる?」
「……許さない」
「うーん、そっかあ。でもこんなところにいるのは危ないから、一回一緒にお外出よっか……」
「許さないよ、俺は」
「え」
おかしいな。なんだか聞き覚えのある声だった。子供の可愛らしい声ではなくて。それはまるで……。
ハルの声の、ような。
いや、慌てなくていい。今日だって、ちゃんとヨシミから情報をもらってきた。確か、トランスは……。
……?
トランスってなんだ?
ヨシミってなんだ?
……あれ、何かおかしい。
何も思い出せない……??
……自分は、誰だ?
「ナナシ」
びく、と体が反応した。呼ばれた、と反射的に思ったのだ。子供が立ち上がった。その紫色に光る両目は、まっすぐこちらを見据えている。睨むように。
「俺は許さない、俺をナナシと呼んだ人間を。名前を付けなかった人間を。……そうだろう、ナナシ」
「……俺はナナシっていうの?」
「そう呼ばれてたんだよ。忘れたの」
「……覚えてる、気が、する」
なんだろう、息が苦しい。頭が熱くなっている。反射的に腕が動くが、その腕が何をしてくれるのかわからなくて止まる。
「俺は捨てられた。その先の教会で名前を貰えなかった。奇病だから、気持ち悪いから、だからナナシだっただろ」
ぱ、と目の前が変わる。たくさんの幼い子供たちとシスター。教会だ。ああ、覚えている。牧師様のお言葉を静かに聞く。賛美歌を歌う。そして一人ずつ、今週できたことをシスターに報告し、褒められて、祈りの間を出ていくのだ。
気がつけば俺は並んでいた。今週は何を頑張ったんだっけ。そうだ、今週は……いつも眠くなるけれど、一日だけ寝ないでお話を聞いたのだ。誇りだった。
「さあナナシ、あなたが今週頑張ったことはなんですか」
「はいシスター、俺は一日、寝ないで牧師様のお話を聞きました」
よくできましたね、とみんなと同じように言われると思っていた。だが、シスターは大きくため息をついただけだった。
「ナナシ、よりもヤクナシ、のほうがよかったかしら。神の慈悲がなければ、貴方なんてとっくに捨てられているのに」
行ってよろしい、と言われて歩く。褒められなどしなかった。ショックではなかったが、どうして褒められなかったのか、ほんの少し悲しくなった。
教会を出ると、元通り薄暗い館にいた。だが、先程とは様子が違う。あらゆる場所に鏡がある。落ちている手鏡、立てかけられた姿見、様々な鏡に見られている気分になって、少し吐きそうになってきた。
「なあナナシ、眠たくないか」
姿見から声がした。映っているのは自分の姿だし、声も自分のものだ。思わず、小さく「あー」と声を出して確認したが、やっぱり自分の声だ。
「……眠たいよな、眠たいんだよな、いつも。大事な時に眠たい、大事な時に役立たずだ」
落ちた手鏡から声が飛んできた。……言われてみると、だんだん眠たくなってきていることが分かる。
「どうせ治らない病気でしょ。じゃあもう……ずーっと眠るってのはどう?」
壁にかけられた、一際大きな鏡が言った。見れば、俺が微笑んでいる。
「お前は捨てられて、教会でもお荷物で、だから追い出されたんだよ、能力なんて気味悪いしね」
「いつも寝てばっかりで仕事は相棒任せ、役に立ってるの?」
「お前はいまでもナナシのヤクナシだよ、ねえ」
「一緒に寝ない?眠たくなってきたよ。ここで眠れば、きっと幸せな夢が見れるよ」
視界が変わる。一面の白い花畑。確かに。
ここで寝たい……。
「そうだよナナシ」
「おやすみナナシ」
「そう……永遠におやすみ、ナナシ」
俺の声がする。そうだね、ここで寝るのはとても魅力的だね。
ごろん、と花畑に横になった。天井の鏡の中の自分は微笑んでいる。一緒に寝よう、と囁いてくる。……俺はうん、と頷いた。
「……そうだね、一緒に寝よう、ナナシ。……ハルと一緒にね」
「!?」
鏡の中の自分が目を見開いた。
目が合った。……「これ」がトランスか。
「覚えてるよ、ナナシって呼ばれていたこと。ヤクナシって言われたこと。でもね、REDで名前、貰ったんだ。だから……キミにもあげるよ、同じ名前。……マリハルトキ。だから、ハル、一緒に寝よう、おいで」
ふ、と場面が変わる。ハルの目の前には、息荒く床に手を着く青年型の、バケモノ。ケモノのような毛を逆立てて、爪をむき、こちらを見つめている目は「信じられない」とでも言いたげだ。
「なんでだ!トラウマじゃないのか、お前は!なんで、どうして、催眠にかかっていたのに」
「だって、ハルはもうハルだもん。あんなの忘れた。それに」
にや、と自分の口角があがるのがわかった。……ああ、眠たいなぁ。意識が遠くなっていく。
「催眠をかけている時は、催眠をかけられているのだ、ってな……さあ」
【おやすみ、俺の愛しい子】
「……さん、ハルさん」
呼び声に、ハッ、と目を覚ます。薄暗い空。夜だ。ぼんやりとした視界。誰か。安心する声。相棒。
「……ヨシミ、おはよ。ハル、もしかしてまた寝ちゃってた?」
「……どこまで覚えてます?」
「ヨシミがこうもり怖がってたとこ」
「……じゃあもう、それでいいっす。帰りましょう」
「え。もうおわったの?ヨシミすごくない?」
「……。……まあ、他の隊も来てますからねえ」
煮え切らない返事をするヨシミに首をかしげながら、ハルはその後を着いていく。
「……ヨシミ」
呼ぶと、くるりと振り返る相棒の姿。
「なんっすか?ハルさん」
名前を呼ばれる。……うん、よくわかんないけど、満足した。
「あーあ。報告書書くの、やだなあ」
「俺が八割やるんですけどね!?」
「ねむた〜い」
「あんなに寝てたのに!」
相棒と帰路に着く。
結局今回も何もしなかったなあ、と思いながらも、誰かがトランスを確保したならそれでいいか、と思う。
……だけど、なんだか今日は酷く疲れていて。
「……ヨシミ、ごめん」
「ハルさん?」
「おやすみ……」
「ハルさーん!」
名前を呼ぶ心地よい声に、ハルは眠りに落ちていった。畳む 1年以上前(木 00:21:25) SS